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■なぜ伝わらない「いじめの真実」
2011年09月30日

 なぜ、いじめの真実が広く一般に伝わらなかったのか。
 
 現在のいじめ自殺、不登校問題は、教師が「いじめをいじめと捉えない」。「無かった事にする」ことです。そのために、苦しんで自殺することをわかっていながら、いじめを止めもしない、学校に対して、自殺のサイン、自殺予防、自殺が起きた時の事後の対応「文部科学省がしている対策は、いじめは無かった」という前提がありありと見えてきます。
どうして、私たちの子供のころのように、皆の前で立たせて加害者だけを叱る(措置)しないのかというと、いじめがあったことが、はっきりして証拠が残るからです。子供たちでも、被害者、加害者は歴然とします。学校教育法第11条 懲戒にとらわれないで、起立させて叱責(ダメ、許されないこと)をしなければ、生徒の教育はできないばかりか、信頼関係は生まれません。「いじめがあるのに無かったことにする」のは法律違反以前の問題です。教育者として、あってはならない恥ずべきことです。驚くべきは国、行政が容認していることです。今まで、国民がこんな大事なことを知らないでいたのか不思議です。情報を知るのは、ニュースなどマスコミの流すものからです。私が知っている限りマスコミが事実を書かないのではなく、国、行政が書かないようにさせているのが実態です。1998年福岡県を中心に封殺という30分番組がFBSから流されました。息子、秀猛の自殺事件の番組でした。その中で校長が「いじめがあったら“いじめが秀猛君を殺した”ことになりますね」と発言しました。当時の弁護団会議の話題がそのことに集中したのが記憶にあります。FBSが教育委員会に叩かれているらしい。FBSは日テレ系列です。ドキュメント98(1998年)改訂版として制作され、深夜の番組にもかかわらす、すごい反響でした。しかし、「いじめが秀猛君を殺したことになりますね」は削除されていました。文部科学省、教育委員会の圧力で削除されていました。日テレだって意地があります。全体としては、初めの封殺より中身の濃い立派な番組でした。日テレさんありがとう。よく頑張った。
NHKでは平成19年8月 出席停止の討論番組、尾木直樹氏、藤原校長、戸田先生、明治大学の准教授の討論でした。私(大沢)と会場の人、文部科学省寄りの学識者、会場の人たちでは答えや結論は出ません。NHKは「大沢なら出せる」。結論は簡単です。いじめの定義を考えたとき、その中の三要件、いじめ(一方的)いじめ (継続)いじめ(深刻)いじめは教師が、いじめの継続を断ち切らないから深刻になります。教師の責任です。いじめが無かったという前提で、継続を断ち切るという大事なことを教師がしないから、いじめは継続して深刻になったのに、どうして生徒だけを出席停止にできるのか。私がそこまで発言することをNHKはわかっていました。だから、私に出演依頼がきたんです。が、私は討論に出られなくなりました。NHKは口ごもっていましたが、文部科学省の圧力が相当強かったようです。私だけが別室でのキャスターとの対談を前日に録画をしました。2時間番組の中で一番大事な場面の初め、真ん中、最後に出してくれました。NHKさん、お心使い、ありがとう。
教育委員会、文部科学省の記者会見の時、見たり、聞いたりしたことをそのまま記事にするので、記者会見の席に共産党の記者が入る場合は全マスコミの前で、幹事者が了解を取ったうえでしか入ることができません。各社とも共産党のように事実を書いたら、入れないぞという脅しでしょか。
私が伝えたことをそのまま書いてくれたのは、共産党だけでした。これを逆に考えると、各社の報道人は、真実を伝えたいと思って報道人(ジャーナリスト)になった人ばかりです。文部科学省の表向きの情報、通達はきちんとしています。しかし、実際には、いじめをいじめと捉えない、調べもしない事実をわかっていても、報道規制の中、工夫をされて全国民に伝えていただいています。が、肝心なことを報道規制されれば、どうすることもできません。方向は違うけど真実を世の中に伝える方法がない悔しさは私も同じでした。
私自身、恥ずかしながら、今日までホームページで真実を伝えられませんでした。文部科学省、国の事実を言えば各政党が逢ってくれなかったり、文部科学省が逢ってくれなくなると思うとできませんでした。会を旗揚げした平成18年から平成20年までは自民党は逢ってくれませんでした。私が事実を伝えれば行政、国が相手にしてくれない、そうなれば、ニュースとして取り上げてもらえません。知名度がなければ、そのためには、行政、国とのつながり、それを伝えてもらうマスコミ、全国いじめ被害者の会も同じつらい道を歩んできました。今まで多くのジャーナリスト、電話、ファックス、手紙、メールで励ましてくれた一般の方、感謝の思いでいっぱいです。これから、本当の戦いです。一部の行政、国の人たちは何とかしなければ、と真剣に私たち、いじめ被害者の会と真正面から向き合ってもらいはじめました。今までにも日本は間違ったことしてきました。しかし、日本は正しい道を捜してきました。
 NPO法人全国いじめ被害者の会は、行政、国を信じて活動していきます。今後とも、皆様のご支援をよろしく願いします。

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